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論文

多孔性微粒子を用いたアスピリン含有カプセルの調製とその薬物除放性

細井 文雄; 斉藤 健司*; 幕内 恵三; 小石 真純*

高分子論文集, 42(6), p.415 - 422, 1985/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:22.32(Polymer Science)

セルロースを素材とした機械的性質に優れた多孔性微粒子に$$gamma$$線を照射したのち、アスピリンを含浸させ、さらにアクリル系モノマーを後グラフト重合させ除放性微粒子の作製を試みた。グラフト重合した試料からのアスピリンの溶出挙動を調べたところ、アスピリンは時間とともに溶出しおよそ140時間で一定値に達した。溶出挙動の結果から、アスピリンはほとんど多孔性微粒子内に吸着していること,溶出速度はグラフト重合したポリマーマトリックス中の拡散律速となっていることがわかった。多孔性微粒子内に吸着したアスピリン量は、グラフト重合により元の多孔性微粒子にアスピリンのみを吸着させたときのそれの2倍量まで増大した。また、多孔性微粒子の表面をあらかじめ二酸化チタン微粒子で処理すると、重合後のアスピリン吸着量は45~100倍増大した。

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